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サイコパス19話感想

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PSYCHO-PASSサイコパス19話「透明な影」感想

 


前回の「水に書いた約束」とセットみたいなタイトルです。
透明っていうのは犯罪係数を自在に出来て社会から感知されない槙島のことでしょう。
または身分のせいで容疑から外れている局長とか
きれいすぎて逆に朱ちゃんを苦しめている彼女の色相もクリアな青で透明を思わせます。

さて、マサオカさんのバイクを借りてコウガミは雑賀教授のところへやってきました。
ご飯を食べさせてもらいつつ、槙島の考察です。
ここでやたらオムレツがおいしそうなのは、都市部の食事との違いを見せつけるためでしょうか。
こんなホテル並の食事を毎日食べているのかと思うと雑賀教授が羨ましいです。

コウガミさんの考察によれば槙島は、
・自分と似ている部分もある
・ひねくれたユーモアが好き
・社会から疎外されたという感情がきっかけでこうなったのではないか
の3本です。
こういう、特異体質であるが故の寂しさを描写するのだったら
同じような体質の朱ちゃんの寂しさも描写しておくべきだったのでは。
それともここが槙島と朱の違いである、ということでしょうか。
マサオカさん曰く彼女はシビュラ社会と共存しているとのことなので
やっぱり疎外感を覚えてはいけないんですね。

雑賀教授は、槙島がこの5日間で社会を揺るがす事件を起こすと考え
ネット掲示板に情報を求めました。
ずらーっと並んだスレッドを一時停止して見ていたのですが
【北陸】麦倉庫 というのが一番胸にきました。
ついには群馬だけでなく北陸全域がネタになってしまったようです。

目を通すうちに、食料自給率の問題がコウガミの注意を引きました。
現在、日本はハイパーオーツという単一種の麦に頼ってばかりだそうです。
北陸は全て畑となり、作業は機械化され、農業がなくなりました。
そこでハイパーオーツの欠陥が見つかれば、今ある食料ほとんどが食べられなくなり
結果輸入に頼って国境警備が緩くなるのでは、とのことです。
「単一種」と言われているのはハイパーオーツなのに
なぜかシビュラ社会に生きている人のことを指しているような気もしてくるので不思議です。
シビュラ社会も単一種、だからひとつ欠陥が見つかれば立ち行かなくなってしまいます。
欠陥はひとつどころではないようですが。

6話の感想で
カガリくんが食事を作ってくれるシーンにて
>本当の食事ということは、今まで朱ちゃんが食べていたいろいろは食べ物の味がする何かってことか?
と書いたんですが、どうやらそうだったみたいです。
まさかこんなちっぽけなところでつながってくるとは思いませんでした。
カガリくんといえば、一瞬ですが掲示板の書き込みにも「未就学児の犯罪係数測定はやめるべき」
とあって5歳で潜在犯扱いされた彼を思わせました。

調べがついたコウガミは1人でバイクに乗り、雑賀教授のもとを離れます。
犯罪に手を貸したという自覚があると犯罪係数にも表れるんだそうです。
後ろめたさがあるとダメということでしょうか。
浮気も不倫も文化だと思える人じゃないと難しそうです。

さて、宜野座さんとマサオカさんはコウガミ逃亡の報せを局長へ報告にいきました。
コウガミが去ったことで宜野座さんの色相はだいぶ危ないみたいですが
朱を見て希望を覚えています。
朱に対してうっ屈とした感情を覚えない宜野座さんならすぐ回復しそうですが、どうでしょう。
局長の反応も適当で、ついお父さんに当たってしまいます。
マサオカさんもコウガミに親切に見えて実は冷たいのかもしれません。
実際、実子である宜野座さんには真逆のアドバイスをしています。

局長、というかシビュラは宜野座さんが思い通り動かないので新たな手駒を探し中です。
体に入っているのは藤間だろうか。
シビュラが選んだのは朱ちゃんでした。

そんな朱ちゃんは志恩さんといい雰囲気になっていました。
自分の色相のクリアさに、ひいてはシビュラまで疑い気味です。
疎外感を覚えてしまっている…ような気がしますがもはやどうでもいいです。
今回の朱ちゃんは病的に白くて儚そうに見えつつも意思の強い瞳を持っていてそのギャップがかわいらしいです。

残業してまでコウガミを追っている朱のもとへ、ドミネーターがやってきました。
ドミネーターを手にすると、いつもの声で語りかけてきました。
さっきの局長の口ぶりからして、宜野座さんと同じように自分の思惑通り動いてくれる部下が欲しいのかと思いましたが
真実を明かす、ということはシビュラの一員として迎え入れるのでしょうか。
それとも宜野座さんほど朱ちゃんは動かしやすくない、と考えて真実を明かした上で私たちのために働いてくれとでも言うつもりでしょうか。