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アニメ感想・考察ブログ

銀の匙6話感想

命をいただくってこういうことなのでしょうか

銀の匙6話「八軒、御影家に行く」感想

 

豚丼はぐんぐん大きくなりました。
ますます情が移って食べづらくなってくる八軒。
御影ちゃんはそんな八軒に何か思うところがある様子です。

八軒は夏休みに帰ってくるのかと実家からのメールが来て、憂鬱です。
寮でしっかり勉強&馬の世話をしようと張り切っていたところ
閉寮のお知らせです。
ショックを受ける八軒ですが、なんとちょうどいいタイミングで御影家のアルバイトをさせてもらえることに。
ここで変に浮かれない八軒、わかってきてます。

揺れる軽トラでやってきました御影家。
御影ちゃんと微妙に似てるような似てないような家族に迎えられ、八軒は夕食をごちそうになります。
おいしそうなおにぎりです。
その分、中学時代の回想おにぎりが一層わびしく見えました。
こんな風に家族で集まってごはんを食べること、八軒にはなかったのかもしれません。
しかし八軒母は八軒に対して屈託がないところを見ると彼の考えすぎ感も否めません。

翌日からさっそくアルバイトです。
八軒は圏外でメールが通じないのを気にしているようです。
結構律儀なんですね。

休憩時間をもらって、携帯が通じるかもしれない駒場くんの牧場まで歩いていきます。
けど北海道農家のお隣さんは甘いもんじゃありません。
家は見えるがたどり着かないことがほとんど。
徒歩なんて自殺行為です。

八軒も見事に迷ってしまいました。
休憩時間がとっくに過ぎていることを悟り、焦ります。
ちょうどよく駒場が通りかかってくれたおかげで助かりました。
怒られることを恐れる八軒に、身の安全を心配してくれました駒場くん。
なんだかんだで駒場家へ。

駒場家で御影家へ電話すると、みんな心配してくれていました。
迎えを待つ間、八軒は搾乳のお手伝いをすることに。
こうやって搾乳するところもあるんですね。
私が知っているところは搾乳場へ牛を連れてきて一斉搾乳していたので驚きます。

非効率的だし体力を考えると違うシステムを作ったほうがいいのではないか、と八軒は駒場へ提案します。
すると連れてこられました野球の練習場。
お互い思っていることを大声でぶちまけてすっきりしたようです。
ラッキーでボールを打てて喜んでいる八軒の踊りが笑えます。

練習から帰ると、御影ちゃんとおじいちゃんが迎えに来ていました。
ついでに途中でひいてしまった鹿も持ってきていました。
解体をやってみろ、と言われためらう八軒。
いろいろなことが頭を駆け巡ります。
誰もが無理か、と思った瞬間、八軒は拍手を2回、
それから解体を始めました。
拍手2回とは意外です、神道ですね。
しかし考えてみるに神道における拍手は感謝を表すそうですし
この宗教はアミニズム要素も含みます。
自然に感謝し、鹿を頂くという行為には、神道式の祈りがぴったりだったのでしょう。
鹿を自らの上位として置き、尊敬の念をもって扱う。
故意ではないにしろ、命を奪ってしまった以上
自らの血肉とするのが最大の贖罪なのかもしれません。

八軒は解体を終え、血まみれの手をじっと見ます。
洗った後でさっそくごはんです。
駒場家が絵に描いたような貧乏家庭で泣けてきます。
おいしく食べるも、手についた血のにおいがいつまでたっても消えない八軒でした。

帰りの軽トラの荷台で、八軒は御影に中学時代のことを話します。
なにかしら、自分が存在する意味、価値を見出さないと生きてこられなかった八軒。
御影はそんな八軒に、駒場の思いを代弁してあげました。
御影ちゃんは外見から予想できる天然というか、いわゆるぽえぽえ系ではなく
姉御肌といいますか、非常に冷静で周りをおもんぱかれて
一言でいうととてもいい子です。

帰りに熊のお土産もできて、八軒は一歩前に進めたのでした。