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アニメ感想・考察ブログ

京騒戯画9話感想

破壊神コト

京騒戯画9話「どうしたらいいかみんなで考えよう」感想

 

宮司に啖呵をきったコト。
現実に存在する鏡都をなかったことにはしたくないと
鏡都を犠牲にすることで全世界を存続させるような選択をしたくないとコトは言います。
うーんなんともコトらしいです。

コトの言葉を聞いた稲荷は大興奮です。
調子にのって自らの身辺をぺらぺらと話し出します。
いわく、稲荷は神であるのだそうで。
神社の人たちは神の代行者なだけであって、神は稲荷と宮司だけでしたか。
神の代行者ということは巫女さんなわけであって普通の神社と同じでした。
そういえば八幡くんはずいぶんとイケメンでした。

稲荷が神というか、稲荷の父が神でしょうか。
父から稲荷と宮司が生まれ
稲荷は生命を産みました。
本来の神話で言うと、神から姉弟が生まれ
その姉弟が夫婦となり…というものが多いように思いますが
京騒戯画の世界は兄弟だったんですね。

神としての役割をたんたんとこなす間に
稲荷はつまらなくなってきます。
そしてなにがなにやらでコトが生まれ
最初は気味悪く感じていたものの、あまりにもコトがすばらしく育ったため
稲荷は自らの望みを彼女へ託すことにしました。
そして貫かれるコト。
自分ができなかったことを子供にたくす、というのは
なんともよくある親像です。
稲荷も結局人の親ってことでしょうか。
それからこのままコトの出生については語られないのでしょうか。
本当に古都がお腹を痛めて生んだんですか。
明恵に力を渡したことで稲荷は一時的に普通の人間になったのか?

稲荷はついでに宮司も刺しました。
答えが知りたい、という稲荷に明恵は怒ります。
帰ってきてまた再び家族ですごすのではなく
終わりをもたらすために鏡都へやってきたのかと。
その言葉へ呼応するように、コトが暴れだします。
荒魂ですね。

地面が崩れ、気が付くと明恵は暗闇の中にいました。
一緒にいたのは鞍馬とショーコちゃん。
このまま岩戸の中に閉じこもっていたいと腐る明恵
鞍馬が一喝します。
過去を見るな、未来へすすめ、世界を受け入れろと。
それにしたって稲荷は自らの父を「役割だけ押し付けて」と評していましたが
自分も明恵に役割を押し付けていることには気が付いていないのでしょうか。
これもまたよくある親像です。

今更ですが
これって稲荷=イザナギ、古都=イザナミ
子供たち=アマテラス、ツクヨミスサノオと見ることもできるのでしょうか。
明恵がひきこもったのは天岩戸か?
ちょうど外はコトによって闇と混沌がもたらされています。
しかし荒魂というとアマテラスですよね。
ちゃんぽんか。

鞍馬は、鏡都のすべてが明恵のためだったのだと言います。
すべては明恵が世界に足をつけて生きていけるため。
稲荷によって生まれなおした明恵は今まで保育器の中にいたようなものだったのでしょうか。

外に出た明恵は八瀬と出会います。
八瀬は消えそうになりながらも、今自分がいる場所を肯定しろと姉としてアドバイスしました。
明恵はコトのもとへひた走ります。
稲荷が本当に明恵のために動いていたのだとしたら
元明恵として「明恵」と対になるのは「こと」しかいないということで彼女を「コト」と名付けたのでしょうか。

そのころコトはカーディガンを見つけ、泣いていました。
あの彼女さんがコトのカーディガンを脱ぎ捨てることはありえないでしょうし
つまりカーディガンだけっていうことはそういうことなのでしょう。
そこに明恵がやってきて、数珠の力を使いコトをもとに戻しました。

自分のせいで、と焦るコト。
明恵は稲荷から創造の力を受け継いでいました。
それでDNA螺旋だったんですか。
破壊のあとには創造がもたらされます。
コトによってもたらされた終わりを、コトと明恵が始まりに変えるターンです。

これって神の世代交代の話なんでしょうか。