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京騒戯画10話感想

高天原

京騒戯画10話「今日を騒がしく戯れ生きる人々の漫画映画」感想

 

神社の大きな木の下で話すコトと稲荷。
これ時系列でいうといつなんでしょうか?
最後までの展開を見るに、コトが鏡都へ行く前と考えるのが一番ですが
2人の仲の良さはごたごたが終わった後とも見えます。

時は戻って古都と稲荷です。
稲荷を平手で叩いて怒りをあらわにする古都。
稲荷は家族を愛していました。
しかし自分だけは愛せなかった。
だからコトに心(魂かしらん)を、明恵に力を託し
彼らに未来を決めてもらうことにしたようです。

どうやったら父の望み通り力を行使することができるんだ
どうやったら自分を愛することができるんだと古都に詰め寄る稲荷。
古都の存在は稲荷にとってイレギュラーだったようです。
そういえば古都に姿を貸してくれた菩薩さまは今どうしているのでしょうか。
姿返さなくていいの?

そうこうしているとコトが乱入してきました。
両親ともあっけにとられます。

時間はさらにさかのぼってコトと明恵です。
もう死ななくていいのか、と尋ねるコトに
なんとも明恵らしくあいまいな感じで答えます。
不死となった体で、創造の力を使うということは
なんだか神様になる資格ばっちりな感じがします。

一瞬で世界は元通りです。
13個目の鏡都も輪の中に取り込んで、世界はうまくいくように回りだしました。
コトと明恵はそこで高天原に召喚されます。
余談ですが高天原は日本神話における神の住まうところです。

さてそこにいたのは創造主、稲荷と宮司のお父さんでした。
破壊と創造をもたらしたコト明恵に、新世代の神となるか尋ねます。
薬師丸も孫扱いなんですね。
しかし2人が神となれば稲荷は役目を終えたことになり、消滅してしまうとのこと。
これこそ稲荷がもくろんだことと神は言いました。
意外とコトって真面目なんですね。

コトはそれに猛反発します。
アラタマを振りかざすと、父に直接聞いてくるといって落ちていきました。
落ちていくなかで、明恵にもう少し生きてみないかと誘うコト。
なんだか今日の彼女はいじらしいです。

そして冒頭のコトが降ってくる場面に戻りました。
会ったとたんに稲荷と喧嘩を始めるコト。
愛がわからないという稲荷に、拳で愛を語ります。
愛を知らない稲荷が、コトに愛を教えたというのが不思議です。
なんだか稲荷が典型的なダメ夫に見えてきます。

愛を受け取った稲荷。
自分の愛している人が自分を愛してくれて、さらに愛する人が愛する自分を愛し
そんな風にすると世界は愛であふれるんですね。
それを見て神も能力はコト明恵へ、しかし稲荷は存在しろと決断します。
稲荷は困惑し、自分にはなにもなくなったのに生きていていいわけがないと断ります。
ただ存在するだけでいいだろう、と諭す神が示すほうを見ると
稲荷の家族が目の前に待っていました。

そして一家は無事にそろい、鏡都で楽しく暮らしました。
だと最高です。