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アニメ感想・考察ブログ

リトルウィッチアカデミア11話感想

アッコの夢と魔法界の現状と、そして少しだけ明らかになったアーシュラ先生の思惑と、盛りだくさんでした。

思ったよりも話が大きくなって戸惑いましたが、このアニメなら悲しい結末にはならないだろうという信頼感が強くなった11話、感想です。

リトルウィッチアカデミア11話「ブルームーン」感想

舞台

ブルームーン

作中で説明されている通り、月に2回満月がある時の2回目の月のことです。本来はワンシーズン(3カ月)に4回満月がある時の3回目をそう呼んでいたのだとか。

頻出する現象ではないため、英語で「once in a blue moon」と言えば「珍しい」の意味になります。

昔の魔女

なんとなく描かれてはきましたが今回ではっきり「昔の魔女は魔導石なしで魔法を使うことができた」と校長先生が明言しました。これは今の魔女がダメになったからというわけでもなさそうです。魔女数の減少から、魔力の減少に話が繋がったのも気になるところ。

今まで出てきた情報を整理すると、魔女史は

紀元前2500年以前 魔女誕生

5世紀-6世紀? ルーナノヴァ魔法学校創設(ナインオールドウィッチによる)

1000年前 ルーナノヴァ、ファフニールに借金する

(17世紀頃)魔女狩り

200年前 魔法黄金期、校長誕生

(19世紀頃)産業革命

120年前 「ナイトフォール」第1巻出版

21世紀 現代

という流れになっているようです。()内のは作中で明示された年代ではなく、あくまで現代と同じ歴史だとしたらの意味です。

魔法黄金期というのは魔女と一般人がうまくいっていたというだけで全盛期なわけではなかったんですね。ちなみにルーナノヴァ創設時代が曖昧なのは公式サイトの用語集「ルーナノヴァ魔法学校」と「ナインオールドウィッチ」で記述が異なっているからです。

究極魔法

ナインオールドウィッチがアルクトゥルスに封印したという奥義。なぜ彼女らは魔法全盛期にこれを封印するに至ったのでしょうか。後々、魔法が廃れていくことを予見していたのかもしれません。

7つの星を持つ杖、7つの言葉で封印を解くことが出来、アーシュラ先生以外は知りませんがその内2つの封印がアッコによって解かれています。9人の魔女なのに7つの言葉なんですね。7は孤独な数字…というわけではなく、北斗七星に倣ったからでしょうか。それ以外にも7曜やキリスト教における大罪など、人間は7を好む傾向にあります。魔女も同じだったんですね。

しかし究極魔法というとマナスティスを思い出します。

クラウ・ソラス

シャイニィロッドの本当の?名前。アイルランドの神話における「光り輝く剣」です。失われたと言われたり、アーシュラ先生がロッドを見て驚いていたり、アッコが手にしたのも何か理由がありそうです。剣に選ばれたといいますか。

そしてアルクトゥルスにあったのも偶然ではなく究極魔法が封印され、それを解くカギだったからなんですね。

登場人物

アッコ・カガリ

実は自分に自信がないのかもしれません。シャリオに会って、「自分がシャリオみたいになれるか」聞いてみたいというのは、つまり「なれるよ」って言って欲しいからです。今回、過去を受け入れ、一歩ずつ進んでいくことの大切さを知ったアッコ。自分で自分を肯定できるようになればいいですね。

ロッテ・ヤンソン

彼女はいつもアッコに閃きをくれます。ナイトフォール脳になってますが、シャリオに対してそこまで否定的ではなさそう。ダイアナが特殊なだけで魔女世間一般のシャリオに対する態度はこんなものなのでしょうか。

スーシィ・マンババラン

体やわらかい。どうでもいいですが、シャリオは今どこに?に対するロッテとスーシィの返答はキャラが出ていてすごくいいですよね。

アーシュラ先生

部屋着はジャージと、アッコに似てます。ナインオールドウィッチの1人に師事していたことが明らかになるなどまだまだ隠し事が多そう。

ウッドワード

ウッドワードは「森の人」・「番人」的な意味ですが、イングランドにこの名前が入って来たのが1066年のノルマン・コンクエストだというので5,6世紀のルーナノヴァ創立と時代が合いません。そんなわけでウッドワード先生はイギリス人ではないのかもしれません。

伝説の通り古代の亡霊なのか?と思ったのに、公式サイトによれば存命だそうです。長生きですね。

究極魔法を復活させようとしているみたいですが、その狙いは何なのか。

感想

魔力の源

年々魔力が減っているという現代。その理由までは、最新の研究でも明らかになっていないようです。もしかして「信じる心があなたの魔法」ってキャッチコピーでも何でもなくそのままだったりするのでしょうか。魔法を信じる心が減ってきたために全世界の魔力量が減っているとか。

そうだとすれば、シャリオが魔法ショーをやっていた理由もわかりそうなものです。一般人にも魔法を信じてもらうために。

シャリオが失ったもの

アーシュラ先生が始終アッコに申し訳なさそうなのは、おそらく今の先生にシャイニィロッドを扱う力(もしくは権限)がなく、究極魔法を蘇らせることができるのがアッコだけだからでしょう。そのためにアッコが苦難の道を歩むようになるのかもしれません。かつてシャリオだった先生ならそれがわかっているはず。

そして今の先生になく、アッコにあるものといえば「夢」です。夢と魔法を信じているアッコしかできないことなのだとすれば、納得がいきます。シャリオはどこかで夢も魔法を信じる心も失って、結果、ロッドを失ってしまった=シャリオになれなくなったのでしょう。

魔法界の暗部

アッコが気を失う前、不穏な風景がいくつか現れました。魔女と人間の間であった出来事でしょうか。アーシュラ先生とウッドワード先生がもくろんでいるのはこれに関係することなのか。できればそれは世界を救うためであることを祈ります。

New type4月号感想

すっかり忘れていましたが、ニュータイプ4月号にアッコ役・ロッテ役・スーシィ役の潘さん・折笠さん・村瀬さんのインタビューが乗ってました。内容はアニメミライからTVシリーズへ至るまでの作品へ対する思いがメインでした。

プラスして制作スタッフさんへの質問ですが、「ルーナノヴァで教わる科目」「アッコが持っているシャリオTGCの遊び方」「制服の腰巻布の色分け」「ロッテのナイトフォール」といった、見ていて疑問に思っていたところを一気に解決できてお得でした。

魔女の主流はヨーロッパなのかと2話かどこかの感想で書きましたが、授業として「東洋魔法史」があるそうです。しかし高度なほうの授業に分けられ、限られた人しか受講しないとか。じゃあスーシィの存在ってその筋の研究者からしたらものすごくお話したい対象なのかもしれません。