ダーリン・イン・ザ・フランキス15話感想
積み重ねたフラストレーションはでっかく解消しないとね、な話でした。
戦闘も恋愛も派手にいこうぜ。
ダーリン・イン・ザ・フランキス15話「比翼の鳥」感想
世界観
9'sの戦い方
ちょこちょこしか映らなかったのでわかりづらいのですが、9'sは操縦方法が普通のフランクスと違いました。コネクト側に男性がいたり(そもそも一人で操縦している?)女の子が操縦側にいたり。
男女のみのペアに限られるなら、同性愛者はどうなるのかなど散々言われてきたと思います。今回あえてイチゴに「男とか女とか」というセリフを言わせたあたり今後そうした多様性の部分にも焦点があたっていくのでしょうか。
登場人物
ヒロ(CODE:016)
ゼロツー大好き人間。人間として一回り成長したというか、本来の自分を思い出したというか。
ゼロツー(CODE:002)
ヒロ大好き人間。彼女はヒロをエサと言ったことに後悔しているようでしたが、記憶に残したくて絵本を食べたところを見るにそれも一種の愛情だったのではと……いや、ちょっと無理がありますね。
記憶を消されてしまうかもしれない、という恐怖の中、ゼロツーは記憶の中の「ダーリン」を守るために彼を模倣してきました。けれどもう、その必要はありません。
感想
ただ一人を選ぶ
ヒロは博士に対し、「ゼロツーは化け物ではない」と咄嗟に口答えします。それは前回の自分自身の言葉を否定するということでもありました。だから彼は発言の後口ごもり、自身の家へ戻ります。そこで再びゼロツーの心に触れ、彼女に会いに行きました。言葉にしなければ相手には伝わらないけど、相手を想った沈黙もあることに気が付いたのでしょう。ヒロはまた一歩大人になりました。こういう実体験こそが人を成長させるのだという考えみたいですね、博士は。
そして自分の行動で傷つく仲間がたくさんいるだろうことも理解した上で、ヒロはただ一人ゼロツーの手を取りにいきます。周りの迷惑など考えずに、やりたいようにやる。上記と矛盾しますが、それこそ子どもに許された特権です。
違うことと同じこと
ヒロとゼロツーはお互い暴言をぶつけたことを謝罪しあいます。謝罪に対して、「確かに自分は化け物だ」(だからヒロに許されるはずがない)と線を引くゼロツーにヒロは「暴言を吐くという行為をお互いにしたから自分たちは同じ」だとします。
ゼロツーは見た目とその出自が違うから目立つだけで、そもそも人間はそれぞれ違う生き物です。男とか女もそんな違いの一つですね。その中で共通点を見つけ尊敬や共感をしながら関係性を育んでいきます。
多様性を放棄し、名前を失い、自らの目で現実を見ることがなくなった=実体験をしなくなったオトナたちにとってはすごく前時代的に思えることでしょう。しかし多様性を失った種がどうなるかと言えば、一つの脅威に対して抵抗力を持たず絶滅するほかないような気がします。そこらへん、聡明ないいオトナが気付かないものですかね。