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アニメ感想・考察ブログ

ダーリン・イン・ザ・フランキス22話感想

ヒロがヒーローを辞めた日

ダーリン・イン・ザ・フランキス22話「スターゲイザー

世界観

パパの去った地球で、コドモたちは作物を育てながら残った食料でなんとか暮らしていました。しかし大地はすでに疲弊し、作物を育てるだけの力がありません。親の因果が子に報いとな。

しかしミストルティンであれば旧時代の土がそのまま移植されているので、希望が全くないというわけではなさそうです。

と、いうか、だからヒロたち新人類側にはママがいなかったんですね。普通大地の神は地母神、女神ですし。大地を疲弊させるパパきらーい。

登場人物

ヒロ(CODE:016)

もうゼロツーしか目に入らない。これまでみんなのために、みんなと一緒に戦ってきたヒロはこの前の戦いを経てゼロツー以外に気が回らなくなってしまいました。でも約束を守って、自分の大好きな女の子がやってきてくれて、それで廃人のようになってしまってはそれもやむなし。

ヒロは今回の非常事態と、ゴローたち友人の言葉によって、「みんなのヒーロー」から脱することができました。地球もパパも二の次で、彼はただ大好きな女の子を救いに宇宙へ赴くのですね。

ゼロツー(CODE:002)

孤独な戦いをしていた。彼女の状況っていうのは、まさしくひと昔前に流行ったセカイ系そのものですよね。ひとり孤独に、地球を守るという。しかし彼女には困った時はそばに駆けつけるよ、と約束してそれを実行するに足るパートナーがいました。

感想

オトナのいない世界

ヒロたちは犠牲者です。人類が何をし、どのように現在の過程に至ったのか、おそらく断片的にしか知らないはずです。パパの言うままに戦い、次に自由を得るために戦い、そのまま成り行きで地球を救い、そして待っていたのは荒廃した地球での自由でした。ここで個を獲得していた13部隊がリーダー的役割になったのは自然の流れに思います。

ただヒロだけは13部隊から一歩距離を取って、ゼロツーに心を砕きます。恐らく普段であれば、先頭に立ったはずのヒロが。しかし周りは、ついヒロに意見を求めてしまいます。昔からヒロは皆を導いてくれました。

でもきっと、それではパパの判断がなければ何もできない他のコドモやオトナと同じだと、ゴローは気がついたのでしょう。ヒロ以外の13部隊は、今回本当の意味で自由になれたのかもしれません。そしてヒロも、みんなの為に戦うヒロから、好きな女の子を助けにいく、ただの男の子になれたのでしょう。