ケムリクサ9話感想
死してなお魂は傍に
ケムリクサ9話「Episode.9」感想
世界観
赤い木
考察大好きりょくちゃんとわかばがミーツしたことで色々捗りました。りょくちゃん曰く、赤い木もケムリクサ同様操作できるのではないか、とのこと。りょくちゃんたちには操作できなくてわかばに操作できるということは人体に反応する仕掛けなのでしょうか。
もしかして赤い木ってAIの暴走的なそんな感じなのか。
登場人物
りょう
セクシー美女。彼女がりんちゃん姉妹の長女だそうです。6人姉妹か。
戦闘狂っぽい感じでありながらも、全く人の話を聞かないというわけではない。不思議な人です。
はっきり1度死んだ、と言っていました。今のりょうちゃん(たち)は葉に残された残滓、あるいはバックアップデータのようなものなのでしょうか。もしりんちゃんの中にある姉妹の葉を使っているのだとしても、たとえばりくちゃんがアイちゃんを渡してくれたトリックがわかりません。りんちゃんがこっそり隠し持っていたことになってしまいます。
りょく
セーラー服のメガネっ子。世界に疑問を持ち色々考察するのが好き。
彼女もりょうちゃんと同じく葉に何かが残っていてわずかなエネルギーで活動しています。葉を共用しているのか、りんちゃんの中に入っているからか、りく・りょう・りょくちゃんたちは1度に存在できないようです。かつ、りんちゃんが眠っていることが出現の条件かしら。でもそうすると壁を壊した後の説明がききませんね。
わかば
自分の記憶はどうでもいいらしい。
彼は行き当たりばったりですよね。とりあえずりんちゃんたちに同行(捕獲)され、行動している内に姉妹を助けたいと思って今に至っています。自分がなぜここに存在しているのか、記憶がないのかといった内側のことより世界の仕組みやケムリクサ・りんちゃんたちなど外側にしか興味がありません。ある意味で「自分たちの好きなこと」を追い求める姉妹と正反対なのかも。
感想
ケムリクサを使って出現しているらしい、りく・りょう・りょくちゃんズ。彼女たちは共通して「自分たちはもう死んでいること(残された時間が少ないこと)」と「どうやって死んでいくか」を思想として持っています。
対して、りんちゃんたちは生き延びるための行動をしてきました。水がなくなったから危険を冒してでも島から飛び出し、ここまでやってきました。わかばも同様です。残った3姉妹とわかばには「死にたくないし、誰も死なせたくない」という思いがあります。
でもこれって結局同じことなんですよね。わずかなエネルギーをこの先の生存のために使って何もしないよりは、好きなことをして散っていきたい。生き延びて好きなことをしたい(してほしい)。どう死ぬか、というのはどう生きるか、ということでもあります。そして彼女らにとって生きることとは好きなことをする、です。生き延びるだけで大変な世界にあって何とも示唆的ですね。心理学ではよく生理的欲求(生命の維持)、安全の欲求があって、それを叶えられてやっと好きなことをする(知識を求めたり何かを愛でたりしたい)欲求が出てくるそうなので、りつちゃんたちは何か色々すっとばしている感ありますね。心理状況もヒトとは違うのか。
ひとつ気になるのが、りんちゃんの能力でしょうか。りょくちゃんに依れば最初、りんちゃんは「体が丈夫」でした。そこからりょくちゃんに目をもらい、りくちゃんりょうちゃんの葉をもらい……とりんちゃんに全て集約していっている感があります。もしも姉妹の能力がさいしょのひとから分け与えられたものだとして、全ての葉や能力がりんちゃんに集まり、記憶の葉のロックが外せたらネオ・りんちゃんが爆誕するのでしょうか。