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アニメ感想・考察ブログ

ケムリクサ10話感想

別れの余韻にくらい浸らせてほしい

ケムリクサ10話「Episode.10」感想

世界観

赤い木

あれだけ根を張っているのでどれほどの大樹かと思ったら、ちょろぎみたいな外見でした。そばにあった青いケムリクサとの関連は何なのでしょうか。残った建造物からして見張り台だったようにも思えます。

登場人物

りん

照れ顔かわいい。

りつちゃんとりなズの終わりを知っても気丈にいられたのは、姉と妹が希望を見せてくれたからです。赤い木を倒して戻れば、まだ可能性はあると。りんちゃんだってもしかしたらそれは到底有り得ないことだとわかっているのかもしれません。それでも、わずかな可能性にかけて一島を飛び出したりんちゃんは諦めずに進むのでしょう。強い人です。

りつ

お姉ちゃん…。

姉妹の順番は目が覚めた順だったそうです。ということは彼女ら、生まれた時から今の姿だったということですかね。

彼女はひたすらに姉であり、そのことがりつちゃんをりつちゃんたらしめていたのでした。

りな

りなちゃんは明るいだけに辛いです。

奔放に見えるりなちゃんが、りんちゃんに後を託して死地に残るっていうのが何ともまた、切ないです。りんちゃんが気負わないよう明るく振る舞ってみせるところといい、本当に良い子です。

わかば

そういえば「わかば」っていうタバコありましたね。

東京の街並みを見ても何も感じないあたり、ますます正体がわからなくなってきました。わかばは「船」などの一般知識は持っている(これが私たちの考える「船」と同様かは別として)のにビルはビルとわからないのですね。見たことないのか?

りんちゃん同様、わかばも色々な人の覚悟や思いを背負って赤い木へ赴きました。今まで窮地を脱するアイデアを出してきたわかばなら……わかばなら何とかしてくれる……。

感想

行き着いた先は東京(新宿)でした。半壊したビル群が出てくるとポストアポカリプスっぽくてテンションが上がりますね!

とはいえ、ストーリーがひたすら重く重くなっていっているので単純に喜んでもいられないのですが。水不足によるりつちゃんとりなちゃんの離脱、大量のアカムシと状況は絶望的です。赤い木を倒せるかどうかもわからない。

果たしてりんちゃんが「赤い木を倒したい」と言ったのは正解だったのでしょうか。とりあえず日々を生きていくのであれば、必要な分の水だけを調達して一島に引きこもる手法もあったはずです。ここまでこなければ、りつちゃんもりなちゃんもこんなに早く死ぬことはなかったかもしれない。姉妹思いのりんちゃんはそう考えてしまったかもしれません。

だから、それをりつ・りなちゃんは否定しました。ここまでこれたこと、それこそが彼女らにとって生きる喜びであり、満足できたと。好きなことを好きなだけやって生きていくのが彼女たちの幸せでした。いつか赤霧やアカムシに怯えなくていい日が来るかもしれない。その希望を持てたこの旅が、姉妹にとっては掛け替えのない宝だったのでしょう。さらに赤い木を倒して戻ればまだ間に合うかもしれないという希望を残し、りんちゃんの背中を押してみせました。なんという姉妹愛。

そんな余韻に浸る間もなく、記憶の葉は開かれます。まだ赤い霧が出ていないのでずっと昔なのでしょうか。そこにシロと同型のムシと、橙を持って勉強している女の子が出てきました。服はわかばと似てますね。

彼女がシロたちの言う「船長」でしょうか。かつ、橙を持っているということは「さいしょのひと」?でも記憶の葉が「さいしょのひと」の視覚情報であるなら自分が映るわけないんですよね。

わかばっぽい女の子=船長であり、さいしょのひとと行動を共にするようになったが何らかの理由で別れる。その後、さいしょのひとは橙を引き継いだ、という感じですかね。でも女の子が橙を見て勉強しているなら、さいしょのひとが書いた文を読んでいるのかもしれないんですよね。

次回を待つしかなさそうです。