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アニメ感想・考察ブログ

Fairy Gone4話感想

マーリヤちゃんを守り隊

Fairy Gone4話「せっかち家政婦とわがまま芸術家」感想

物語は静から動へ。そしてマーリヤの行動原理と心情が明かされます。

前半はフリー視点で客観的に、後半はマーリヤの述懐から主観的に語られるマーリヤの人となりの描写が丁寧な4話でした。同時に黒の妖精書がなぜ取り合いになっているのか、その真偽。決してドロテア(政府)に協力的ではなさそうな妖精学者たち。そうした部分も描写されました。

 

1話時点ですでにマーリヤの行動原理であったヴェロニカ。彼女がなぜそこまでしてマーリヤの心を占めるに至ったか。「故郷で唯一の生き残りだったから」というのは明言されていましたが、なぜ彼女らが仲良くなったのかまでは明かされていませんでした。

マーリヤにとって、ヴェロニカは憧れであり希望でした。恐らく村八分に近い状態であったマーリヤを受け入れてくれた唯一の存在です。災いの子と呼ばれていたのはヴェロニカも知っていたのでしょう。しかしヴェロニカはそれについて何も言わないどころか、知らないフリをしました。マーリヤだって、ヴェロニカが知らないフリをしてくれていることに気がついていたに違いありません。マーリヤの傷を暴くことなく、丸ごと包み込んでくれたヴェロニカだからこそマーリヤの救い足り得たのだと思います。

そう考えると、今回登場したジョナサンはヴェロニカと対照的な思考を持っていました。彼にとっては傷つけることこそが救いであり、相手への理解に至る道となります。ただ小さい頃からずっと痛みを抱えてきたマーリヤちゃんにはちょっと理解されない方法でしたね。いくら新しい傷をつけたところで、災いの子と呼ばれたマーリヤちゃんの古傷をジョナサンが理解することはありませんし、マーリヤちゃんも理解されたくはないでしょう。

 

他に、ヴェロニカ視点で村が焼かれた頃の思い出が語られました。1話を見て、てっきり村が焼かれた原因は妖精原体にあると思っていたのですが、今回の様子からすると村の人間を殺すか捕獲することが目的だったようでした。ヴェロニカがマーリヤを置いて駆けていってしまったのも自らを囮とするためでした。1話では復讐心に燃えたヴェロニカが憤怒にかられて走り去っていった感じでしたけれども、あれはマーリヤの記憶なのでしょうか。マーリヤはヴェロニカが「ここに隠れていて」と言ったのを忘れてしまっているのか。

となると今後、マーリヤの記憶が出てきても素直に受け取っていいものかどうか悩みます。