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Fairy Gone6話感想

今回の女の子2人めちゃ美人であった…

Fairy Gone6話「旅の道連れ」感想

いまや遠くなった戦争。しかし終戦を大々的に祝うのはまだ戦争の記憶が続いている証拠であり、その遺物とも言える公爵が怪しい動きを続けています。

戦争を知りつつあるマーリヤはクラーラの記憶を聞き、何を思ったのでしょうか。

1話以来の「~の~」というサブタイトルだったのでターニングポイント的なお話だったのかしらん。

 

さて、前回のパブ常連から戦争と終戦後のあれこれを聞くマーリヤ。それでも彼女にとって戦争は遠く、唯一反応を示したのは自らの故郷を焼いたレイ・ドーンだけでした。どちらかといえば、故郷を焼いたというよりヴェロニカが殺そうとしている人程度の認識だったかもしれません。

マーリヤは何というか、良い意味でも悪い意味でも無頓着です。ヴェロニカ以外に執着がないと言えばいいのか。だから平気でクラーラに入隊した意味を聞いてしまう。これは以前書いたマーリヤの諦観から来ているのでしょうか。

 

しかしマーリヤはクラーラのひと言で顔を伏せました。誰かの言葉に心を動かされる彼女は初めて見たかもしれません。ヴェロニカ以外で。

クラーラは強いひとです。「私には生まれた時から両親がいなかった」と発言した時、きっとマーリヤは自虐と嫉妬を半分ずつ持っていたのではないでしょうか。「私には生まれた時から何もない(から失うものはない)」。そして(だから一時でも両親のいたクラーラが羨ましい)と。

クラーラはそんなマーリヤの気持ちを察したのかもしれません。それでも、気遣いにしたってクラーラの発言は中々出せるものではありません。戦争や身内を亡くす悲しみは比べようもなく、誰だって自分の悲しみが一番深いと思ってしまうものです。まして、最初からなかったものを惜しむのと、1度あった幸せを失う苦しみは全く別物です。

けれどクラーラはその優しさと強さでもって「自分は幸せだ」と言ってみせたのでしょう。彼女もまた、フリーと同じく戦争を背負ってなお、前を向いた人です。

そんなクラーラにとっては救い主となってくれたネイン隊長の存在が大きいのでしょうね。考えて見れば、戦争によって全てを奪われたという点でクラーラとヴェロニカは同じです。ただ違うのは手を差し伸べてくれる人がいたかどうか。

クラーラの言葉を聞いて俯いたマーリヤは何を考えたでしょうか。自身の嫉妬を悟られて恥ずかしくなったのか。

少しずつ戦争を知り始めたマーリヤが、ヴェロニカの救いの手になってくれないものでしょうか。