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アニメ感想・考察ブログ

うた恋い。13話感想

一首一首が、血の通った人間の詠んだ歌なんですね。

超訳百人一首うた恋い。最終回13話「定家と式子」感想

 


今回は最初から真面目モードの定家。
自分のときだけずるいです。
昔の思い出を夢にみたようです。
この時代って、好きな人を夢にみる=相手が自分のことを考えてくれている
と考えられていたんですよね。

回想始まって若い時の定家が蹴鞠をしていました。
歌人の家に生まれつつ、その後を素直に継ぐのは嫌だと考えているようですね。
典型的な若者みたいに描かれてますねー。
百人一首の札に描かれている歌人はみんな年を取った姿なことが多いですが
実際にはこんな風に生意気言っていた時代があったのかもしれません。

ついでに西行さん登場。
かっこよすぎです。
かっこよすぎる西行に影響されて定家の思春期がさらに暴走します。

そんな息子を心配したお父さんは、式子さんの元へ定家を通わせることにしました。
お父さんの目論見はうまくいきすぎるほどうまくいって、定家は家を継ぐことにしたようです。
式子がいい匂いとか教養があるとか、顔が見えないこの時代のほうが内面で恋愛できたのでしょうか。
美人だという噂→実際にはブスで萎えたとかいう話も源氏にありはしましたが。
しかしもちろん式子と恋仲になるなんて無理です。
思うだけなら自由でしょうという定家に、お父さんの悩みの種は尽きないようです。

定家の歌の才能に、式子も魅力を感じていました。
でも気持ちが浅いと。
そこで疑似恋愛をすることになってしまいました。
本当に式子が好きな定家にとっては辛いでしょう。

そのやりとりがお父さんにばれてしまいました。
玉の緒の歌、百人一首で一番好きです。

お前たちそんな関係に…と怪しむお父さんに、真っ向否定する定家。
内心はそうとう悔しいみたいです。
とどめとばかり、お父さんから結婚話が来てしまいました。

その話を式子にすると、結婚したらどうですかと言われてしまいました。
これには定家もカチンときたようです。
無理やり押し入ってしまいました。
はー、こういう強引な押しに女の子はキュンとするんでしょうか。

式子は定家の気持ちに気付きつつ、知らないふりをしていたみたいですね。
ひどいでしかし。
さらに結婚しても来てほしいと。
ひどいのは式子も承知の上でした。
それでも、うたって、和奏…じゃなくて
うたって、定家と。
この言葉が、式子のできる最大級の愛情表現だったのでしょう。

それからしばらく?して式子さんは亡くなってしまいました。
哀しみにくれる定家は歌までやめてしまおうと考えますが、式子さんの言葉を思い出して思いとどまりました。
歌を後世に伝えていこうと、百人一首の書かれたふすまの前で改めて思うのでした。

日本史には全く詳しくないので、このアニメで語られていることのどこからどこまでが史実でどこからが超訳なのかわかりませんが、この時代にとても興味が出てきました。
もう一度、自分で勉強しなおしてみようかと思います。
歴史は人の一生の積み重ね、という言葉を思いだしました。
他の歌もやってほしいところです。