YKTM

アニメ感想・考察ブログ

色づく世界の明日から10話感想

まなかちゃんが出て来そうな絵の中でした

色づく世界の明日から10話「モノクロのクレヨン」感想

登場人物

月白瞳美

追いかけることが出来て良かったです。

瞳美ちゃんの過去があっさり判明しました。魔法が使えないのはお母さんだったのですね。そして置いて行かれた彼女は自分を責め、魔法を憎みました。

きっと魔法を使い始めた頃の瞳美ちゃんの世界はキラキラと輝いていたことでしょう。琥珀ちゃんが初めて魔法を使った時のように。でも、それで母が出ていった(捨てられた)と思った瞳美ちゃんはそんなキラキラの世界こそ自分から切り離さなければならないもの、と思ってしまったのですね。

葵唯翔

良い奴です。

瞳美ちゃんが葵の心に触れたお返しなのでしょうか、今回は葵が瞳美ちゃんの心を覗いてしまいました。それが絶対に触れられたくないことだというのは、心を覗かれた者としてよくわかっていたと思います。それでも発破をかける形で瞳美ちゃんに遠慮せず、臆せず話すことが出来たのは今までの信頼の積み重ねでしょうね。

月白琥珀

着々と60年後の為の準備をしているように見えます。

今回は瞳美ちゃん視点でしたが、よく考えれば娘が魔法を使えず、行方知れずになってしまったのは母である琥珀ちゃんにとっても大分辛いことだったでしょう。魔法で皆を笑顔にしたい!とあんなに強く願っている琥珀ちゃんの娘が、よりによって魔法を使えないなんて残酷なことです。もちろん琥珀ちゃんはそれで娘を責めたりする子ではありません。けれど魔法一族の中にあって魔法が使えない娘はきっと苦悩したと思います。魔法なんてなければ、と娘は考えたかもしれません。あるいは琥珀ちゃん自身が、そもそも魔法なんてなければ娘が悩み苦しむこともなかったのに、と思ってしまったかもしれません。さらに孫娘はママが出ていったのは魔法のせいだと嫌ってしまいます。

おばあ琥珀ちゃんは「魔法でみんなを笑顔にしたい」夢が叶わなかった琥珀ちゃんなのですね。JK琥珀ちゃんはどうなるでしょうか。

感想

あさぎちゃんとすぐに仲直りできて良かったです。

瞳美ちゃんにとって、あさぎちゃんを追いかけることは、お母さんを追いかけられなかった自分を乗り越えることでもありました。2度と置いて行かれたくない気持ち、あの時に追いかけられなかった自分を責める気持ちを克服する意味があったのだと思います。だからあさぎちゃんに「追いかけてきてくれて嬉しかった」と言ってもらえたことは大きな救いだったに違いありません。

反面、あさぎちゃんの言葉で、やはり母も追いかけてきて欲しかったのではないか、とも瞳美ちゃんは考えてしまったかもしれません。でもそれは幼い瞳美ちゃんにどだい無理な話ですし、誰も悪くなかった。瞳美ちゃんはもちろん、出て行ったお母さんだって。世の中にはどうにもならない理不尽なことがあって、自分ではなくその理不尽に対し怒りをぶつけてもいいのだと言ってくれたのが、葵でした。ようやく瞳美ちゃんの心の枷がひとつ外れたような気がします。

そんな風に瞳美ちゃんの過去から見ていくととても綺麗な流れの話でした。