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アニメ感想・考察ブログ

ヨルムンガンド2期24話感想

元少年兵と武器商人の旅の終わり

ヨルムンガンドPERFECT ORDER最終回24話「恥の世紀」感想

 


時間は2年飛びます。
大きくなってしまったヨナ。…どこか胸にくるところがあります。
あいかわらずキャスパーの部隊にいたようですが、いろいろ不満に思っているようで。
ココのところにいたときより無表情度があがっている感じでしょうか。
世界はココの言った通り、戦争に内紛、テロ活動と暴力行為に暇がありません。
70万人はとっくに死んだぞとココの幻影を見るヨナ。
どちらも正しいようで正しくないですね、難しい。
それよりび、ビックベンが…あああ。
日本だけは平和みたいです。不思議だ。

キャスパーはココの計画をかぎつけていました。
話をしたいと言って、会いにいきます。
久々にココ部隊へ会っただろうに、ヨナはわりと無関心でした。
悩んでいるのかな。

ココはあっさり計画をばらしました。
つまりもうキャスパーやHCLIに知られても支障がないということ。
キャスパーもキャスパーで、おもしろいと笑いました。
でも武器はなくならないから、キャスパーの仕事もなくならないと。
私もそう思います。
大きい戦争がなくなるだけ、人はなんとしても戦おうとするんじゃないでしょうかね。
結局、ココもわりと理想主義者だったんですね。
キャスパーと向き合うココは髪型のせいもあってすっかり幼少期のふてくされ顔と同じです。

ヨナとココは言葉を交わすこともなく、別れていきました。
ココは飛行機で、ヨナとキャスパーは車で。
ところがヨナはキャスパーに別れを言い出しました。
ヨナの中で答えが出たようです。
キャスパーもすんなり受け入れました。
チェキータさんだけがお怒り。
ミーシャじゃなくてヨナと呼んでいたから相当認めていたということでしょう。
キャスパーとしてはヨナが武器を手放すのは無理だと考えていました。
確かに、武器を知ったらそれで殺される可能性を考える→殺されないために武器を持つ、となってしまいそう。

車を降りたヨナは、うっかり持ってきてしまった銃を投げ捨てます。
どうしようもない世界で、どうしたらいいかわからなくなってしまったヨナ。
この場面は2クール目最初のところですね、やっぱり大きくなっていたのか。
しかし推定15~17歳のヨナには難しすぎる問題です。

そのまま2日間何も食べずにさまようヨナ。
店を見つけますが、言葉がわからないと座り込んでしまいました。
そこにやってきたのがルツ。
ルツに連れられて、ヨナはカフェにやってきます。
いたのはココ部隊の面々。
1人1人ヨナに言葉がけです。
ヨナがいかにココ部隊で大事にされてきたのかがわかりますね。
ワイリが授業に出なかったから爆破するぞとか言いださなくて安心しました。
そしてレームのぶれないかっこよさ。

バルメもいました。変わらず迎えてくれるお姉さん。
すてきです。
そしてバルメがいるところココありです。
狂っているのは世界と私どっちだ?と問うココに、ヨナはどっちも間違ってると答えました。
でもそれならココたちについていく。

うーん、ここちょっと最終回ですし考えてみたいと思います。
ヨナは2年前、世界が好きだと言いました。
世界は武器にあふれて最悪だけど、それでもこの世界が好きなんだと。
ココについて色々なところを見て回ったおかげで余計そう思えたと。
海ほたるでヨナは平和に遊ぶ親子を眺めて嬉しそうにしていました。
たぶんヨナが世界を好きなのはそういう人たちの存在があってのことなのでしょう。
でもヨナは少年兵だったぶん、そんな人たちの笑顔が簡単に奪われることを知っている。
大事な子どもたちだっていつ巻き込まれて死んでしまうかわからない。
そこでもうどうしたらいいかわからなくなったヨナは、単純に好き嫌いで判断したのではないでしょうか。
この世界は好き、でもそれはココが見せてくれた世界だから。そしてココたちのことも好き。
天秤にかけた結果、ヨナはより好きなココたちと一緒に生きていくことを選んだのではないかと思います。
部隊を離れても温かく自分を認めて、迎えてくれる人たちがいたら、武器のない世界でも生きていけると考えたのでは。
世界の命運がかかっているのにとは思いますが、ヨナの一存で計画は止まらないし、子どもにすれば妥当な判断かと思います。

ヨナの帰還を待って、ヨルムンガンド計画は発動しました。
ココは計画を発動すれば人間は恥を知る。
そして人間は恥に弱いものだ、だから戦いはなくなるだろうと考えていました。
やっぱりちょっと甘いココ。
ココもつまるところ、世界と人間を嫌いになりきれなかった。
だから期待も失望もしただろうに、期待を捨て切れなかったていうところか。

そしてこの計画をもってココは武器商人でなくなりました。
何度も繰り返されたフレーズ、「僕は武器商人と旅をした」
そういうわけでここで話は終わりでしょうか。
これからヨナはただのココと旅を続けていくわけです。
ここから先、世界が平和になったかどうかは各々が考えることですね。
ヨルムンガンド計画なんてものが出てくる前に戦いがこの世から消え去るのが一番なのでしょう。

終わってしまいました。
ガンアクションがとても面白かったですし、現代の問題点を投げかけたアニメだったと思います。
こういうアニメがもっと見たい。