YKTM

アニメ感想・考察ブログ

新世界より21話感想

バケネズミ恐ろしい

新世界より21話「劫火」感想

 


世界すら掌握しようとするバケネズミは燃え広がってやまない劫火というわけですか。
あるいはKの時も町が燃え広がっている描写がありましたので
悪鬼=火 という印象があるのかもしれません。

さて、逃げてきた早季は、公民館へ向かえと富子さまお付きの人に言われました。
お付きの人は早季こそが富子さんの後継者と知り、なんとしてでも守ろうという心境なんでしょうか。
住宅地?へやってきて、そこで鏑木さんのメッセージを見ます。
向かえば、鏑木さんは孤軍奮闘、バケネズミと戦っているのでした。

そこにやってきました悪鬼。
姿は初お披露目です。
容姿はマリアっぽいですね。
やっぱり子どもなんでしょうか。
見た目で言えば夏季キャンプ時の早季たちくらいです。
てことは12歳くらいか?
この前の感想で、マリアと守の子どもだとすれば最高で11歳にしかならないと書いたんですが
ちょうどそのくらいっぽいですね。
ということはマリアが子どもを妊娠したのは…
いえ、考えるのはやめておきます。

とっさに身を隠したおかげか、早季たちは被害を免れます。
悪鬼が向かったのは鏑木のところでした。
鏑木さんは悪鬼の存在を知らなかったようですね。
いつの間にか早季のところへ覚も合流です。
ただ、鏑木さんが殺されるのを見ているしかありませんでした。
結局生き残ったのは早季たちだけです。
悪鬼に手を差し伸べるバケネズミ。

そういえば、ずっと考えていたのですが
悪鬼がマリアと守の子どもだとして(今回の覚の発言で確定っぽい)
マリアと守が死んでいるなら、悪鬼は自分のことを人間だと認識していないのではないか?
もしスクィーラが子どもに自我が芽生える前にマリアと守を殺害、もしくは赤ちゃんを奪ったのだとしたら
バケネズミ社会に鏡はないだろうし、子どもは当然周りにいる生き物と自分が同じ容姿だと思いこむ。
=愧死機構はバケネズミに対して働きこそすれ、人間は自分と別の生き物だという認識だからいくらでも呪力をつかえる
のかなあと。
ということはあの子どもは悪鬼ではないという見方もできます。
そもそも愧死機構自体、人間に見えるものにすら効いてしまうという思い込みを利用したものでもありますし、
そんな都合よくバケネズミが悪鬼を生産できるとも思いません。
悪鬼というのは確か病気でした。
Kはストレスから発症したようですが、今回の悪鬼は何か違う気がします。
そもそも悪鬼だったらバケネズミに従順であるとも思えない。
Kは自分の両親すら殺したと考えられるからです。
また、展開を先取りすることになりますが、悪鬼の部隊を作れたとして、その子ら同士が殺し合わない保証はないわけです。
けどその場合、私の考察も成り立たなくなりますね。
他に人間がいれば、自分をバケネズミだと思わせるのは不可能です。
スクィーラはどうするつもりなのか。

でも人間に攻撃できることに変わりはないから、早季たちも便宜上「悪鬼」と呼んでいるのかもしれません。

バケネズミの巣穴に逃げ込んだ早季たちは、残っていたネズミを尋問します。
人間にとってスクィーラは悪魔だけど、ネズミたちにとってはメシアなんですね。
異教徒にとっては神だけど、キリスト教によって悪魔にさせられた史実を思わせます。
と、いうよりも、前回のユリから聖母マリアでマリアを連想させると書いた後で
そのマリアが悪鬼の母っていうのは、すごく皮肉だなあと思っていたのですが
ネズミにとってはマリアは救い主の母なわけですね。

ここでお付きの人と別れて、早季と覚は寺を目指します。
途中でお付きの人の放送が途切れ、彼の死を悟ります。
どこまでも富子さんに忠実な人でした。

寺についた早季たちは丁重に保護されます。
そこで両親が町へ戻ったと聞かされ、茫然自失な早季。
何もかもを失っていってます。

しかし寺に着いていたのは早季たちだけではありませんでした。
乾さんと再会し、悪鬼を見たこと、バケネズミの本当の狙いを聞いて驚愕する早季。
フィクションとはいえ、ゾッとしました。
恐ろしいことを考えるものです。
おそらく早季と覚がスクィーラに手を貸した時、この計画を思いついて
マリアと守の家出がきっかけとなったのでしょう。
けど、スクィーラは忘れてしまったんでしょうか。
人間を従えるようにするっていうことは、
今まで自分が人間にされてきたことをするのと同じです。
その先にあるのは同じように反乱でしょう。
で、呪力のある人間にバケネズミが叶うはずもない。
そこらへんどう考えているのかスクィーラに聞いてみたいものです。

あと、計画の一段階として奇狼丸率いるコロニーと対立したのはどうしてでしょうか。
奇狼丸はこの計画を知っていたのか、それとも絶対に反対されるとしてつぶしておいたのか。
あるいは後々自分が権力を握るのに邪魔だと思ったのか。
最初から描写があったとはいえ、改めてバケネズミは人間にとって恐ろしい存在ですね。