絶園のテンペスト22話感想
決戦前夜
絶園のテンペスト22話「不破愛花」感想
シンプルなタイトルに見えますが、愛花ちゃんは「不破」愛花じゃない時があったわけです。
今回の回想も愛花ちゃんが真広と兄妹になった時のものです。
つまり真広と吉野にとって守るべき存在となった「不破愛花」誕生の瞬間ということですか。
なんで愛花ちゃん死ななくてはいけなかったんですか。
さて、回想です。
ご飯をおごってやると真広に騙されてつれてこられたのは高そうなレストラン。
そこには愛花ちゃんがいました。
どうやら家族顔合わせの会だったようですが、愛花ちゃん母も真広父も来られなくなったんだそうです。
今まで勝手に愛花ちゃんは養子として引き取られたと思いこんでいたのですが
よくある連れ子がいる同士結婚しただけだったみたいです。
そういえばなんでか今の真広は「不破」と呼ばれるのを嫌ってます。
愛花ちゃん死後の両親はどうしてるのか。
夜中簡単に葉風が侵入してましたし
発見者が朝帰りの真広だし
既に死亡か仕事が忙しいのでしょうか。
謎といえば吉野の両親も同じか。
こっちは作中で出てきているだけにますます不思議です。
これがシェイクスピアの劇作と同じ、舞台だと考えれば納得はいくのかな。
物語を動かす人物だけが舞台に立ち、それ以外は舞台袖で待機中なわけです。
時間は現代に戻ります。
隠してあった愛花ちゃんの手紙を回収し、真広と吉野に全てを話します。
もともと理屈が合わない、というのが復讐のスタートだった真広はすんなり納得
吉野も愛花ちゃんが世界のためにしたことなら、と答えます。
2人の様子に落ち込み気味の葉風。
理屈詰めで生きてきたこともあるでしょうが
なにより愛花ちゃんが彼女の死を納得してもらいたがっているから、2人は感情を抑え込んだような気がします。
そんな2人に一番怒ったのは羽村くんでした。
殴ってはちぎり、殴ってはちぎりです。
ボディーはちょっとまずいのでは、と思っていたら案の定でした。
はじまりの樹ってこれを壊すことが人類の「はじまり」ということでしょうか。
前に進むために、なにより人類の未来のためにはじまりの樹を倒す作戦会議です。
葉風のタイムワープと同時に出てきた「御柱」を倒せばオッケーらしいです。
が、そこまでたどり着くには各国の軍艦を突破し、さらに周囲の被害も最低限に抑えなければなりません。
加えて世界ははじまりの樹保護に向けて動いており、真広の言う通り「世界が敵」というわけです。
そんな絶望的な状況の中、真広は妹の尻ぬぐいだと作戦を提示しました。
そういう真広に、ついでで世界を救ってやると言っていた頃を思いだす吉野です。
再び回想。
前回の愛花ちゃんのモノローグをふまえると
レストランで「普通の女の子」として扱われる愛花ちゃんの戸惑いや動作がじんわりきます。
すっごくかわいい。
真広は絶好のチャンスを逃してしまったわけですが
愛花ちゃんのような子にはぜひ「兄さん」と呼んでほしいです。
戻ります。
山本さんと左門さんは優雅に珈琲を飲んでます。
何の能力もない真広と吉野が、愛花ちゃんのためにここまで来たと感慨深そうな山本さん。
それなら山本さんだって無職28歳なのに色々なことを悟って一番周りを見ていてすごいと思います。
一方で真広と吉野も珈琲タイムでした。
一緒に現場へ行くという吉野に、くっついていってやると真広。
いよいよはじまりの樹は倒されてしまうのでしょうか。