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アニメ感想・考察ブログ

絶園のテンペスト19話感想

一旦決着

絶園のテンペスト19話「願ったものは」感想

 


葉風ちゃん、もとい「舞姫」はまたたく間にニュースで取り上げられました。
政府側というか、早河の手回しもあるんでしょう。
しかし政府が呼称を決定するって、大衆やマスコミに勤める人たちは疑問に思わなかったのだろうか。

まず葉風は早河のもとへ向かいました。
哲馬がすごく嫌な顔してます。
そういえば早河、山本さんの送り迎えまでさせられているってことは、
哲馬って本当に運転手へ転向してしまったのだろうか。
あと哲馬が葉風と顔を合わせるのって何気に初ですね。

車に乗り込み、早河、山本さんの意見を聞く葉風。
途中で山本と2人きりになります。
こういうブリティッシュアフタヌーンティーは一回でいいから体験してみたいものです。
なんかルー大柴みたいになりましたが気にしません。

どうやら山本さんは前回の樹=宇宙人からもたらされた説を本気で考えていたようです。
ばかげている、と一笑に付す葉風です。
シェイクスピアを題材にしたファンタジーだと思っていたらSFになってきました。
葉風が吉野を指して「SF」と言ったのは伏線だったのか。

葉風は吉野が絶園の魔法使いであるという可能性も考えていました。
山本さんも、葉風は冷静だと判断。
一方で吉野への愛に酔っている部分もあると。
山本さん冷静。

さて吉野たちです。
吉野は葉風が樹と向かい合っているのを見て、自分も真広と対峙することを決意。
お土産まで買って準備万端です。
吉野って結構様式を大事にするタイプなんですね。
鉄病で鉄になってしまった子どもにも傘をさしてあげたり、きちんと弔ったり。
反対なのが真広ですか。
真広は考えを整理するために散歩していました。
いつの間にか墓場へ来てしまった真広。
洋風のお墓が目立ちますね。
都会ってこういうお墓がメジャーなんでしょうか。
田舎の墓地しか見たことないのでわかりません。

すでにいなくなったものを見舞ってどうする、と内心いらだつ真広。
真広は生きているうちに愛花ちゃんと向き合わなかったことを後悔しているんですね。
いらいらしたので帰ろうとしたら、ばったり吉野に会ってしまいました。
お互いわかっているのにわからないフリをして会話します。
ここでハムレットが出てくる真広はよっぽど頭がいいのか、それほど読みこんでいたのか。
読んだことあっても墓地云々なんてさっぱり思い浮かびませんでした。

改めて吉野は、自分の彼女のことと愛花ちゃんの彼氏について説明します。
それでも飄々とした吉野に対して、真広は少し怒り気味。
でも想いを伝えられなかった自分を許せないらしく、あまり吉野をなじったりはしませんでした。
真広って愛花ちゃんへの気持ちを自覚していたんですね。
さっぱり気がつきませんでした。

真広と吉野も和解し、葉風は自分の気持ちを開き直っています。
3人ともすっきりしたのか和気あいあいとふざけ合い。
こういう時ってどうも『はちみつとクローバー』の間宮の言葉を思い出してしまいます。
「バレてる片想いって不毛だけど楽だもんね」という。
でも葉風としてはそんな甘ちゃんなところでは終わらないでしょう。
彼のために殉じる覚悟が彼女にはあるような気がします。
それでもかわいそうだな、葉風ちゃん。
吉野をあきらめた方がよっぽど合理的だと思うんですけど、恋とか愛ってそういうものでもないんでしょう。

真広も葉風をかわいそう、というか自分と重ね合わせたのか、
吉野へ恋することの不毛さを説きます。
しかし葉風はそんなこともとっくに受け入れていました。

一方、羽村は公園で1人反省会です。
自分だけちゃんとした信念がないと。
そこにやってきた山本さん、羽村を励まします。
作中人物では、山本さんが一番神的な視線を持ってますね。
大人ゆえの冷静さか。
いや、でも左門さんがあんな感じなのでやっぱり山本さんの性質によるところが大きいんだろう。

さて、気持ちの整理もついたところで葉風は本格的に愛花を殺した犯人を探すつもりみたいです。
その方法が、愛花が殺害されたころまで時間をさかのぼること。
さすが一回時間を越えてきた人は考えることが違います。
そしてドラクエ7をやっている私にはなんともタイムリーな提案でした。
たぶん前半で回収しておけ、と言っていた樽を使うんでしょうが、どうやって孤島から抜け出すつもりなのだろう。